自閉症のテストで2歳とは?
ここでは、「自閉症のテストで2歳」についてお話します。
子どもも2歳になると、自分のことが自分でできはじめ、
少しずつ親の手を借りなくてもできることが増えて
育児も少し楽になってくることが多いですが、
「どうしてこの子は?」と疑問に思い始めるととても不安になるものです。
そうした不安は出来るだけ早期に信頼できる人
(児童精神科医、小児科医、保健師、発達障害者支援センター職員など)に
相談して解決していきましょう。
2歳の子どもの親で一番気になるのが「自閉症かな?」です。
薬やリハビリなどで完治が見込めるものは、たいていの場合気にならないものです。
しかし、自閉症の場合薬やリハビリでは治らないことがわかっているだけに、
不安はとても大きくなります。
2歳の子どもで自閉症を疑うとき、どんな検査(テスト)をするの?
自閉症(現在は「自閉症スペクトラム」という)は、
脳の器質的な特性によって引き起こされる先天的な障害です。
診断を確定するには「ウイングの三つ組
(対人関係の特異性、コミュニケーションの質的障害、イマジネーションの質的障害)
の障害」がそろってなされます。
1.発達検査
子供の社会性や運動能力など、発達状況を確認する検査です。
新版K式発達検査2001
(Kyoto Scale of Development 2001)
対象年齢は新生児から成人まで、「姿勢・運動領域」「認知・適応領域」
「言語・社会領域」の3領域で構成されたものです。
通過年齢ごとに項目整理され、通過項目の数で点数を算出します。
発達年齢換算表から全領域または、各領域ごとの発達年齢
(Developemental Age:DA)が求められます。
また、検査日と被験者の生年月日から生活年齢
(Chronological Age:CA)を算出し、
発達指数(Developmental Quotients:DQ)、
=発達年齢(DA)/生活年齢(CA)×100を求めるというものです。
標準は100なので、DQ50の場合は
その年齢でのだいたい半分くらいの発達であるといえます。
遠城寺式乳幼児分析的発達検査
対象年齢は新生児から4才7ヶ月まで、「移動運動」「手の運動」「基本的習慣」
「対人関係」「発語」「言語理解」の6領域で構成されたものです。
被験者の生活年齢に近い課題から始めて、合格なら次の生活年齢相応の課題に進んで、
3つ連続して課題が不合格となった時点でその領域は終了とします。
各領域の発達年齢をグラフにして生活年齢より上にあるか下にあるかで
発達の進み具合をみるものです。
2.知能検査
2歳を過ぎた子どもに対して行われます。
TK式ノンバーバル検査
言語が発達していない子どもや
表出言語が発達していない子どもの発達診断や評価ができるものです。
田中ビネー知能検査
子どもでも実施しやすいように検査用具が工夫してあり「年齢尺度」が導入されており、
同世代の子どもとの比較がし易く、遅れをイメージしやすいというものです。
これらの検査(テスト)を行って自閉症かどうかを判断していきます。
しかし、子どもの発達には個人差が大きいので検査結果が悪いから落胆するのではなく、
成長を促すことをしながらゆったり待つことも大切です。